銀行から完済の連絡が来たら

住宅ローンを完済したあと、「抵当権抹消の登記をしないといけない」と聞いても、実際にどんな手続きが必要なのか、費用はいくらかかるのかがわからないという方は多いです。
特に横浜のように不動産件数が多い地域では、「手続きが面倒」「司法書士に頼むと高いのでは」と迷われるケースも少なくありません。
この記事では、司法書士の実務経験をもとに、横浜エリアでの抵当権抹消登記にかかる費用相場・登記の流れ・自分で行う場合の注意点をわかりやすく解説します。


1.抵当権抹消登記とは?

抵当権抹消登記とは、住宅ローンなどを完済した後に、法務局の登記簿から「抵当権」という担保の権利を正式に消す手続きのことです。
ローンを組む際に、金融機関(銀行など)は返済が滞ったときに備え、不動産に「抵当権」という権利を設定します。完済しても自動的には消えないため、登記簿上から抹消する必要があります。

この手続きを放置すると、次のような不都合が生じます。

  • 不動産を売却・贈与できない
  • 相続登記がスムーズに進まない
  • 新たな借入や担保設定に支障が出る

そのため、ローン完済後はできるだけ早めに抵当権抹消登記を行うことが大切です。


2.横浜における抵当権抹消登記の費用相場

横浜市内での抵当権抹消登記の費用は、主に以下の3つで構成されています。

費用項目内容相場(1件あたり)
登録免許税法務局に納める税金(1物件あたり1,000円)約1,000円/1物件
司法書士報酬手続き代行費用約15,000円〜
実費(郵送・証明書)登記事項証明書、郵送費など約1,000円〜2,000円
合計目安約1〜2万円前後

不動産が複数ある場合

マンション+等付属建物など、土地・建物が別々の登記になっている場合は、それぞれ1件ずつ費用が発生します。
たとえば、土地と建物の2件なら「登録免許税1,000円×2件=2,000円」となり、司法書士報酬も若干上がることがあります。


3.費用の内訳をもう少し詳しく解説

(1)登録免許税

登録免許税は、抵当権抹消登記1件につき不動産1個ごとに1,000円と法律で定められています。
住宅ローンの抵当権は「土地」と「建物」それぞれに設定されているため、多くの場合2,000円(1,000円×2件)が必要になります。

例:
横浜市港北区の一戸建て(1筆の土地+1棟の建物)
→ 登録免許税:1,000円×2件=2,000円

(2)司法書士報酬

横浜市内の司法書士報酬の相場は、1件あたり15,000円~が一般的です。
依頼先によっては、複数物件割引・同一ローン一括割引などが用意されている場合もあります。
また、登記簿謄本(登記事項証明書)の取得代行などを含めると、総額で1.5万円前後となるケースが多いです。

(3)実費・証明書取得費用

抵当権抹消登記を行う際には、法務局での登記申請のほか、以下の書類を準備します。

  • 登記事項証明書(登記簿謄本) … 1通600円
  • 登記原因証明情報(銀行発行の書類) … 無料(金融機関から送付)
  • 委任状(司法書士が代行する場合)  … 無料または報酬内に含む

証明書の郵送代や印紙代を含めて、合計で1,000〜2,000円程度を見ておくとよいでしょう。


4.自分で登記する場合と司法書士に依頼する場合の違い

✅ 自分で行う場合のメリット・デメリット

抵当権抹消登記は、比較的シンプルな手続きのため、自分で行うことも可能です。
費用を最小限に抑えたい方にとっては、司法書士報酬を節約できる点が大きなメリットです。

ただし、以下のようなデメリットもあります。

  • 登記申請書の作成にミスがあると「補正指示」される
  • 管轄法務局や提出書類の判断が難しい
  • 平日に法務局へ行く必要がある
  • 銀行からの書類(登記原因証明情報・解除証書など)を正しく扱う知識が必要

特に初めての方は、書類不備で何度も法務局に出向くこともあり、時間的なコストを考えると、専門家に任せる方がスムーズです。

✅ 司法書士に依頼するメリット

  • 書類作成から登記完了までを一括で代行
  • 不備や補正のリスクがない
  • 物件が複数・名義人が多い場合でも正確に処理
  • 郵送対応・オンライン申請にも対応

横浜市内の司法書士事務所では、完済証明書などの確認から登記完了まで1週間〜10日程度で完了するケースが多いです。


5.横浜で依頼する場合の注意点とコツ

(1)不動産の管轄法務局を確認する

横浜市は広いため、法務局の管轄が複数あります。
例えば、中区・西区・神奈川区・港北区などは「横浜地方法務局 本局」、戸塚区や泉区は「横浜地方法務局 戸塚出張所」が管轄です。
誤った法務局へ申請すると受理されませんので注意しましょう。

(2)銀行から届く書類を大切に保管

ローン完済後、銀行から「抵当権抹消書類一式」が郵送されます。
内容は「解除証書」「登記原因証明情報」「委任状」などで、再発行ができない書類も含まれています。
封筒ごと大切に保管し、紛失した場合は早めに金融機関へ相談しましょう。

(3)マンションの場合の注意点

マンションでは、土地の持分権・建物区分登記などが絡み、1件あたりの登記数が増える場合があります。
この場合、登録免許税が2,000円〜3,000円程度になることもあります。


6.当事務所のサポート内容(横浜・神奈川エリア)

当事務所では、横浜市を中心に以下のような抵当権抹消登記のサポートを行っています。

  • 銀行・金融機関から届いた書類の確認
  • 登記申請書の作成・提出・完了証取得
  • 郵送またはオンライン登記申請対応
  • 土地・建物が複数ある場合の一括処理
  • 相続や住所変更を伴う抹消登記にも対応

また、初回相談無料・見積り無料です。
「住宅ローンを完済したが、どう進めてよいかわからない」「登記書類を紛失してしまった」などのお悩みにも丁寧に対応いたします。


7.まとめ

  • 抵当権抹消登記はローン完済後に必要な重要な手続きです。
  • 登録免許税は1物件あたり1,000円、横浜の司法書士報酬は15,000円~が相場です。
  • 土地・建物の2件セットなら、総額3万円前後が目安となります。
  • 自分で申請することも可能ですが、書類不備や平日対応などの負担を考えると、司法書士に依頼する方が安心です。
  • 横浜市内では法務局の管轄が複数あるため、事前確認が重要です。

抵当権抹消登記は、不動産の「完済の証明」であり、今後の売却・相続に備える第一歩でもあります。
当事務所では、横浜・神奈川エリアのお客様に対して、迅速・明確な費用提示と丁寧なサポートをお約束しています。
どうぞお気軽にご相談ください。


参考・出典

  • 法務局「登録免許税の税額」(houmukyoku.moj.go.jp)
  • 国税庁「登録免許税の概要」(nta.go.jp)
  • 不動産登記費用ガイド(名義変更ドットコム)
  • 日本司法書士連合会:報酬基準に関する指針

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