相続が発生した際、まず行わなければならないのは相続人の確定です。これには被相続人(亡くなった方)の戸籍をたどり、相続人全員を確認する作業が必要です。以下に、その具体的な方法と必要書類をわかりやすく説明します。
1. 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を取得
理由: 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本をすべて確認することで、法定相続人を確定します。
必要書類:
- 被相続人の戸籍謄本(全部事項証明書): これは、被相続人が生まれたときから亡くなるまでのすべての戸籍を取得する必要があります。改製原戸籍や除籍謄本も含まれます。
- 死亡時の戸籍謄本: 被相続人の死亡が記載された最新の戸籍。
手順:
- 本籍地の確認: 被相続人の最後の本籍地を確認します。
- 市区町村役場で請求: 被相続人の戸籍謄本を本籍地の市区町村役場で請求します。必要に応じて、過去の本籍地も遡って請求します。
2. 相続人の現在の戸籍謄本と住民票を取得
理由: 相続人の現住所や身分関係を確認し、手続きを進めるためです。
必要書類:
- 各相続人の戸籍謄本: 各相続人の身分関係を証明するためのもの。
- 各相続人の住民票: 現在の住所を確認するためのもの。
手順:
- 各相続人に依頼: 各相続人に戸籍謄本と住民票を取得してもらいます。相続人が複数の市区町村に住んでいる場合、それぞれの市区町村役場で請求が必要です。
3. 相続人関係説明図・法定相続情報一覧図の作成
手順:
- 戸籍謄本から情報を整理: 取得した戸籍謄本の情報をもとに、相続人関係説明図及び必要に応じて法定相続情報一覧図を作成します。これは、被相続人から各相続人までの関係を図で示したものです。
具体的な書類の取得方法
- 戸籍謄本(全部事項証明書)・改製原戸籍・除籍謄本:
- 役所の窓口または郵送で請求できます。
- 取得には、請求書、本人確認書類、手数料(数百円程度)が必要です。
- 住民票:
- 役所の窓口、コンビニ交付(マイナンバーカードが必要)、または郵送で請求できます。
- 取得には、請求書、本人確認書類、手数料(数百円程度)が必要です。
まとめ
相続人確定のためには、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍を取得し、各相続人の戸籍謄本と住民票を揃えることが必要です。これにより、相続人関係説明図を作成し、相続手続きをスムーズに進めることができます。司法書士などの専門家に相談することで、手続きが確実に進むようサポートを受けることもおすすめします。